おひとりさまひとりごと日記

40代独身女性のおひとりさま独白

このブログはアフィリエイト広告を利用しています。

さわやかな風が吹き抜ける中で読む俗世的なよみもの

インプラント手術後の抜糸をしてきました。手術当日の痛みレベルを100とすると10くらいまで痛みは落ち着きましたがまだムズ痛いかんじです。処置してもらったあと、歯科クリニックの近くにあるお堀のベンチで本を読んだり電車を眺めたりして休憩。外でぼんやりしているとささくれ立った心が落ち着いていくような気がします。大学生くらいの男の子がおにぎりを食べていたり、飼い主と散歩をしている犬が通ったり、老夫婦がベンチで語り合っていたりを、一人でチロチロ見ていた私。私が、職質されるような見た目じゃなくて、よかった。これいつも思います。保育園の前通ったときとか、かわいすぎてジーッと見ちゃうんですよね。あの、本能のままに笑ったり泣いたり動いたりしているところがなんともたまらないです。

本日の一冊は「男の結び目」。佐藤愛子さんと田辺聖子さんの対談集です。お堀沿いのさわやかな環境で読む本じゃなかったですね。失敗失敗。男の人ってあわれで仕方がないけど、あわれな男の人ってかわいいわよねーみたいな内容の対談です。

「もし三島由紀夫が大男であったなら、あの三島由紀夫は存在しなかったに違いない」というのは佐藤愛子さんの名言。コンプレックスから芸術は生まれるんです。小説家というのはコンプレックスがあったり、いじわるだったり、自己中だったりする人が才能を発揮するものですよね。そういう気持ちは誰でも持っていて、誰でも持っている気持ちを「どうしてこの人はこんなに俺の(私の)気持ちがわかるんだ!?」って思えるように文章で表現してくれる。多くの人が同じような悩みの中で生きていて、それぞれみんな、わかってほしいと思ってるのではないでしょうか。みんな同じようなことで悩んでるって冷静になるとわかるのに、悩んでる最中は自分だけが悩んでるような気持ちになるのはなんでなんでしょうね。不思議です。