おひとりさまひとりごと日記

40代独身女性のおひとりさま独白

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ちょっと昔を懐かしみ反省する

9年前くらいに不定期につけていた日記を見返してみたら、けっこうちゃんと描写していて、むしろ9年を経た今、文章が退化してる…という気がしました。

「駅近くの〇〇皮膚科へ行く。今週も人が座りきれないくらい混雑している。むっとした熱気と春先特有の鼻をすする音。泣きわめく子供の声。隣のおじさんの落ち着きのない態度。おじさんが新聞を読む合間に飲む麦茶のにおいがこちらまで漂ってくる。一時間半ほど待合室の喧騒に耐え、〇〇医師と対面する。病院のHPや待合室に貼ってある新聞の切り抜きでは、若々しくふさふさの黒髪を蓄えている〇〇医師だが、実際にはつるつるのスキンヘッド。月日の流れなのか、以前はかつらだったのか」

↑9年前の日記の抜粋です。〇〇医師からしたら大きなお世話ですよ。

たしか、山田風太郎先生の「戦中派不戦日記」を読んで、作家は作家になる前からこんなにちゃんとした文章で日記を書くんだ!と驚嘆し、私も書いてみたいと思ったんですよね。

「運命の年明く。日本の存亡この一年にかかる。祈るらく、祖国のために生き、祖国のために死なんのみ」(「戦中派不戦日記」より抜粋)

↑こんなの書けます?時代の違いってことでいいですかね。山田風太郎先生は医師であり作家でもある、「天は二物を与えず」にあてはまらない御方です。北杜夫もそうだし、医師であり作家でもある人ってけっこういるような…。なんで山田風太郎先生だけ「先生」をつけているのか自分でも謎。ちなみに「戦中派不戦日記」は医学部の学生であった山田風太郎先生の終戦前後の日記です。当時の民間人からみた戦争や日常が描かれている貴重な資料としても、単純に読み物としても、とてもおもしろいのでぜひ読んでみてください。